月曜日, 1月 26th, 2015

商品企画や企業経営の会議で、ユーザーのニーズを掴め!みたいな話は出るけど、そもそも顧客は何を望んでいるんでしょうか?

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「もし顧客に、望むものを聞いたら、顧客は『もっと速い馬が欲しい』と答えていただろう」と、ヘンリーフォードが言った。

「ドリルを買いに来た人が欲しいのはドリルではなく穴である」と、あるマーケティングの権威が言った。

「多くの場合、人は形にして見せて貰うまで自分は何が欲しいのかわからないものだ」と、スティーブジョブズが言った。

これらの話は普段からマーケティング議論に慣れている人にとっては、よく聞く話であり、ある意味で王道的な考え方。

しかし、このような思考に慣れていない人に対して上記のような例えを話した時、果たして意図が伝わるんでしょうか?

最初のヘンリーフォードの話は、自動車が普及する前の欧米では、交通手段といえば馬車だったので、自動車を知らない人々は、自動車の便利さを想像出来ないので「自動車を作ってくれ」とは言わない。

ヘンリーフォードは、馬車という顧客が求める表面的なニーズではなく、人々が欲する本質的なニーズ、つまり「速く移動したい」という欲求を見抜いたという事になる。

例えば、カラオケやお酒が流行っていたとしたら、カラオケが出来るところを作ろう!とか、お酒を飲めるところを作ったら、成功するかも!流行るかも!って思うかもしれませんが、それは大間違い。

カラオケやお酒が流行っていたとしたら、カラオケやお酒が人気があるのではなく、それだけストレス解消をしたい人が多いという事の表れかもしれないし、ストレスを抱えている人は、それを人に言えないからストレスを抱えているとしたら、ストレス抱えている人集まれーと言って集まる人もいれば、自分がそういう状況に置かれていることに気付いていない人であれば、当然集まってこない。

ニーズを掴むという事は、とても難しい事なのである。